

古くより火伏せ、防火に霊験のある神として京都府内はもとより近畿地方を中心に全国から崇敬を受け参拝者が絶えない。
その創祀年代は降る奥、「洛陽名所集」や「山城名勝志」の中の白雲寺縁起によると大宝年間(701〜704)に修験道の祖とされる役行者と白山の開祖として知られる泰澄が勅許を得て愛宕山(朝日峰)に神廟を建立し、その後、天応元年(781)に和気清麻呂公と慶俊僧都が力をあわせて朝日峰に愛宕大権現を祀る白雲寺を建立し、鎮護国家の道場とし、中興したと伝える。
また、早くより神仏習合の山岳修業霊場として名高く、9世紀ころには比叡山、比良山等とともに、7高山の一つに数えられた。
神仏習合の時代には御本殿に本地仏である勝軍地蔵、奥の院(現若宮社)に愛宕山の天狗・太郎坊が祀られ、また境内には勝地院、威徳院、大善院、福寿院等の社僧の住坊が江戸末期まで存在していたが、明治元年(1868)の神仏分離令により白雲寺は廃絶され愛宕神社となり、現在に至っている。

愛宕神社は高さ924m余の高所にあるため、春には桜や石楠花(しゃくなげ)が5月に始めに咲き、ツツジは6月下旬に咲くなど、上山・参拝の際には山上で2度目の草花を楽しめます。また秋には紅葉を一ヶ月近く早く楽しむことができます。冬は雪景色はもちろん樹氷や氷柱(つらら)が見られます。
鳥は鷦鷯(みそさざい)など幾種類もの小鳥を観察でき、特に5月中ごろから7月までホトトギスの声が林間に高く響きます。
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境内の入り口・黒門 |
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秋の境内の紅葉 |
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冬の雪景色 |
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渡月橋付近から望む愛宕山 |

革包太刀(号=笹丸、二つ銘則宗)[重要文化財]
足利将軍家伝来の重宝であり、鬼丸国綱(皇室御物)、大典太光世(国宝)と共に重宝の三振の太刀の内の一つである。当社には、足利義昭から寄贈を受けた豊臣秀吉公により奉納されたと伝わる。
現在は京都国立博物館に寄託している。

清滝(表参道山登口)までの交通機関
バスの場合
(京都バス・路線72)京都駅前バスターミナル(C-6)より四条烏丸経由にて約50分
(京都バス・路線62)四条河原町より川端どおりを通って三条京阪(14番のりば)経由にて約50分
(京都バス・路線62・72)上記路線の合流点・京福電鉄嵐山駅前より約15分
なおバスの時刻については、京都バスのホームページにて「清滝」行きのバスの項をご覧ください。
お車の場合
名神高速京都東インターより・丸太町通りを経由し清滝道を通って(約1時間)
名神高速京都南インターより・丸太町通りを経由し清滝道を通って(約50分)
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春
4月10日 春祭
4月24日 鎮火祭、鎮火講祭
4月29日 鎮魂祭
5月 第三日曜日 嵯峨祭・神幸祭(おいで)
第四日曜日 嵯峨祭・還幸祭(神興巡行)
5月23日 神楽講祭
6月30日 大祓式
夏
7月31日(夕)〜8月1日(早朝) 千日詣
秋
9月25日 白髭祭
9月26日 好庵祭
9月28日 例祭
10月3日
慶俊祭
冬
12月8日 秋祭、備祭
12月31日 大祓式、除夜祭
1月1日 元旦祭
1月23日 初詣祭
千日詣
正式には千日通夜祭(せんにちつうやさい)と云い7月31日夕刻から8月1日早朝にかけて参拝すると千日分のご利益があると云われ、毎年数万人の参拝者で境内や参道が込み合う。


千日通夜祭の行事
7月31日午後9時 夕御饌祭(ゆうみけさい) 修験者による柴燈護摩焚き神事あり
8月1日午前2時 朝御饌祭 (あさみけさい) 鎮火神事と神楽「人長乃舞」の奉奏あり
尚、正式には午後9時のお祭りと午前2時のお祭りの間にお参りするのが本来の千日詣です。
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本社
・雅産日命(生産水の神)
(わくむすひのみこと)
・埴山姫命(土の神)
(はにやまひめのみこと)
・伊那奈美尊
(いざなみ)
・天熊人命(稲司の神)
(あめのくまひとのみこと)
・豊受姫命(五殻の神)
(とようけひめのみこと)
若宮社
・雷神
・迦倶槌命
(かぐつちのみこと)
・破無神(土の神)
(はむのかみ)
奥宮社
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大国生命以下十七柱
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